037
僕と彼

僕は誰なんですか。
貴女は誰なんですか。ここは...何処?

又、彼なのですね。きっと、僕の知らないうちに彼が。
貴女と貴女と彼奴は知っています。
貴女達も、彼の被害者なのですね。

貴女達は、彼に何をされたのですか。
僕は。僕は、殺されました。何度も。何度も。何度も。
だけど、僕は其の度に戻りました。
彼に何かを返す為に。
でも、其れが。何を返せばいいのか解らないのです。
きっと、彼を苦しめる為に在るものなのです。
でも、其れが何なのか。僕には…。

又、彼が遣って来た。
きっと、僕を殺しに来たのでしょう。
其れが、彼の唯一の楽しみなのだから。

今、僕は彼に殺されます。
次に僕が戻ってきた時には、僕が彼を殺します。
きっと、其れが返さなくてはならないものだから。
きっと、そうすることで、彼を止める事ができるから。

彼を止められるのは、僕だけなのだから...

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© 2005 Uri.